LEE'S リーズ
- 「先を読む」のために -
「先を読む」。そのココロは、「夢や目標のために、現在の状況や傾向から、将来起こりうる可能性や問題を推測し、それに対して準備すること」。
年初から大きなこと、ニュースが続いています。身近な世界では人生の大きな転機、節目に立っている人もいます。
巨視的で微視的でもあり、大局をとらえながらも微細な変化に気づき、あなたの経営の「先を読む」をアシストする。気持ちを新たに、新年度をはじめます。
2024年4月1日 リー・ヤマネ・清実
◆日常を観察する essais〈話す&書く〉
・2024年4月27日(土) 好みの音を選んでみると
・2024年4月26日(金) 気象と気性
・2024年4月25日(木) 日常の中にある〈索引〉
・2024年4月24日(水) 試験をうける人は
・2024年4月23日(火) 子ども読書の日
・2024年4月22日(月) 「世界」の原義
2024年4月27日(土) 雲&雨
曇りマークばかりだったのに、小雨がずっと降っている。傘なしでもOK、長く歩くならあった方が無難という程度。お昼前から過ぎにかけて本町へいった。御堂筋は銀杏並木の新緑が目にやさしい。小雨ながら、『雨の御堂筋』
― 邂逅 ―
公的なものから民間のものまで、世の中には「資格」が溢れている。最近も人から教えられて初めて知った心理系の民間資格。念のため検索してみると、組織・団体の構成は社会的認知の高い人たちによるけど、民間だからか、受験料や登録料、更新料がやけに高い。
資格は未来を保証するものではない、過去の努力に対する一定の評価、そう受けとめている。とりあえず活動の機会は得られやすいけど、続くかどうかは力量、度量次第。
いまこう書きながら、スキル面をさす言葉として力量を使った。度量は、人間の〈器〉という意味のつもりだが、さて、この使い方は正しいか。念のために調べてみよう。
度量:1.物差しの升、転じて、長さと容積 2.他人の言行をよく受け入れる、広く大らかな心。ついでだから、力量:物事を成し遂げる力の程度。能力の大きさ。
広く大らかな心と物事を成し遂げる力。考えてみると、両立はけっこう難しい。広く大らかな心だと、小さなことには大目をみそうだし、物事を成し遂げるには小さなことを疎かにできないし…。
となると、広く大らかな心を優先するとすれば、物事を成し遂げる決め手は自分以外の他者ということになるか。よくデキた人にめぐり会うこと。逆の物事を成し遂げる力を優先するなら、小さなことにも嫌気のささない大らかな人にそぼにいてもらう。
そんなうまいこといかない、出会わない。でも稀でもあるのはあるから、そういった時には出会いを特別に「邂逅」と呼ぶのかもしれない。ある本に「森有正」の一文が紹介されていた。『邂逅! それのみが真実を開示する』
− 4月26日の『中井久夫集3』より −
もっとも、不安なしに対象世界が徴候化することはある。それは、狩人の場合であって、カルロ・ギンズブルグは、些細な足跡や草の倒れた形から獣が通った跡を推理する狩人の「徴候的知」を、歴史家、医師、推理作家などの方法の先駆として、この「知」による科学に「演繹」や「帰納」による科学と同等の「知」としての位置を与えることを主張している。
中村雄二郎氏に始まる「臨床的知」の概念は、つまるところギンズブルグの「徴候的知」であるまいか。この「知」は、意識的な「方法論」methodologyではなく、十八世紀の古くからいわれながらあまり取り上げられていない「セレンディピティ」による知であると私は思う。
−Personal Assistant for You LEE'S−
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2024年3月27日(